脳神経外科ジャーナル
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原著
髄液中リポカリン型プロスタグランジンD合成酵素 (L-PGDS) 濃度は特発性正常圧水頭症 (iNPH) における狭脳梁角, 白質障害, 前頭葉機能低下と相関する
西田 南海子永田 奈々恵戸田 弘紀尾崎 彰彦松本 禎之石川 正恒裏出 良博岩崎 孝一
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2014 年 23 巻 6 号 p. 492-497

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抄録
 特発性正常圧水頭症 (iNPH) の形態的基準である脳室拡大に付随して, DESH (disproportionately enlarged subarachnoid-space hydrocephalus) と呼ばれる髄液不均等分布が重要視されている. 一方, くも膜細胞で産生されるリポカリン型プロスタグランジンD合成酵素 (L-PGDS) はiNPHの生物学的マーカーとして有力候補である. 今回, 診断目的で得る髄液中のL-PGDS濃度を評価したところ, DESH症例においてL-PGDSが低値であること, また, L-PGDSが低値であるほど, 脳梁角が狭く, 白質障害および前頭葉機能障害が軽度であることが示された.
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© 2014 日本脳神経外科コングレス

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