2017 年 26 巻 10 号 p. 721-727
脳梗塞急性期の血栓回収療法において, ステントリトリーバーをはじめとした機器の進歩による再開通率の改善に伴い, 再開通時間の短縮が, 患者の予後を左右する大きな要因になっている. 特に, 病院到着から穿刺までのdoor to puncture timeは, 医師を中心とした院内メディカルスタッフとのチーム連携が良好でないと短縮することはできない. 院内体制強化において, 重要なのは①医師のリーダーシップ, ②日常からの部署間連携強化, ③経験症例のフィードバックであり, 医師は, 日常からメディカルスタッフを教育しながら連携を強化し, 緊急時の再開通時間短縮に向けて, チーム力の向上に努めることが大切である.