脳神経外科ジャーナル
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特集 脳神経外科と医療連携
血管内血栓回収術における医療連携の現状と課題
堀江 信貴日宇 健川原 一郎松永 裕希定方 英作諸藤 陽一金本 正立石 洋平出雲 剛案田 岳夫辻野 彰堤 圭介松尾 孝之
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キーワード: stroke, thrombectomy, hub, spoke
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2020 年 29 巻 9 号 p. 611-618

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抄録

 急性期脳主幹動脈閉塞に対する血管内血栓回収術の有効性が多くのランダム化比較試験で示されて以降, わが国においても急速にその需要が高まっている. しかしながら, 本治療の効果は良好な再開通率 (TICI>2b) と発症からの再開通までの時間に大きく左右され, 血管内治療医の偏在や都市部あるいは地方都市における医療体制の問題など課題は多い. 特に課題となっているのはonset to doorをいかに短縮するかであり, プレホスピタルの時間短縮を目指した試みが展開されている. その中で地域それぞれにおいての現状把握を行い, 行政を含めての医療連携および情報共有システムの構築が必須であることは論をまたない.

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© 2020 日本脳神経外科コングレス

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