脳神経外科ジャーナル
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脳神経外科診療とIT
脳波機械学習によるてんかん発作の検知・予知
國井 尚人齊藤 延人
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2023 年 32 巻 2 号 p. 128-130

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抄録

 脳波の判読には, ①習熟に時間を要する, ②専門医間でも一致しないことがある, ③長時間ビデオ脳波の判読に要する時間が膨大である, といった問題があり, 機械学習による発作検知の自動化がもたらす恩恵は大きい. 頭皮脳波による発作検知について良好な成績が多数報告されているが, 汎化性能に課題が残る. 一方で, 患者にとっては発作予知が切実な願いである. しかし, 頭蓋内脳波による発作予知の研究は発展途上の段階であり, 臨床応用への道のりはまだ遠い. 標準化された脳波データの大規模データベースの構築と取り扱いに関するガイドラインの整備が欧米では整いつつあり, わが国でも研究体制の拡充が急がれる.

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© 2023 日本脳神経外科コングレス

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