2023 年 32 巻 2 号 p. 91-98
脳動脈瘤患者を有する患者を診療する場合, 過去のエビデンス, 治療チームの技量, 患者の希望を考慮しつつ, 総合的かつ客観的に最善の治療法を選択しなければならない.
血管内治療デバイスの開発が目覚ましい昨今, 脳動脈瘤に対する治療法は, さまざまな治療オプションが登場してきた. しかし, 多くの選択肢が生じたことにより, われわれ臨床医は各治療法の長所と短所を熟知し, さまざまな観点から目の前の患者にとって最適な治療法を導き出さなければならなくなってきた.
本稿では, 現在施行可能な脳動脈瘤に対する血管内治療手技をまとめ, どのような思考を経て “acceptable” な治療法に到達すべきなのかを考察したい.