2023 年 32 巻 6 号 p. 368-374
外傷性脳損傷・脊髄損傷は一度生じると, 時計の針を戻すことはできず, 減圧・全身管理・固定など, 二次的な損傷をいかに防ぐかに主眼を置いた治療が, 現在主に行われている. しかし, 長期予後は必ずしも明るいものではなく, 細胞療法を含めた再生医療は大きな期待を受けている. 一方, リハビリテーションは外傷性脳損傷・脊髄損傷患者が機能改善を得るために不可欠であり, 神経保護効果・神経新生効果も期待されている. 細胞療法においてもリハビリテーションは成否の鍵と認識されており, 臨床研究においてもどのように扱うかは難しい問題といえる. これからの細胞療法・リハビリテーションを含めた再生医療の本質を見極めて, 前に進んでいきたい.