日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
遊離端欠損を有する低位咬合に対してインプラント補綴により咬合再構成を行った症例
加藤 大輔
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2020 年 12 巻 1 号 p. 91-94

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抄録

症例の概要:患者は60歳女性.上顎左側臼歯部のブリッジの動揺と下顎右側遊離端欠損による咀嚼障害を主訴に来院した.咬合平面の不整や咬合高径の低下を認め,これらを改善するために,上下顎遊離端欠損部のインプラント補綴を伴う咬合再構成を行った.

考察: 最終補綴処置から約8年が経過したが,全顎的な補綴処置を行うことによって咬合の安定が図られたことと継続したメインテナンスによって,残存歯ならびにインプラント部が経年的に維持できたと考える.

結論: 本症例では,欠損部のインプラント補綴と残存歯の歯冠修復による咬合挙上を伴う咬合再構成を行ったことで,咀嚼障害ならびに審美障害が改善された.

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