脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
特集 悪性脳腫瘍1
中枢神経原発胚細胞腫瘍の診断と治療
―コンセンサスとコントロバシー―
荒川 芳輝
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2024 年 33 巻 2 号 p. 113-121

詳細
抄録

 中枢神経原発胚細胞腫瘍は5つの組織型とその混合型がある. コンセンサスとして, ジャーミノーマは化学療法に全脳室/全脳照射23.4Gy, 悪性胚細胞腫瘍は化学療法に全脳全脊髄照射と局所照射 (50~59.4Gy) の治療である. コントロバシーとして, ジャーミノーマは10年overall survival (OS) は約90%と良好であるが, 晩期再発や晩期有害事象が課題である. 悪性胚細胞腫瘍は10年OSが約60%と不良で晩期有害事象も課題である. そこで, 日本小児がん研究グループ脳腫瘍委員会は, 2022年に本疾患を対象に化学療法併用放射線治療の低侵襲化に関する臨床試験を開始した.

著者関連情報
© 2024 日本脳神経外科コングレス

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top