脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
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神経疾患の遺伝子解析
辻 省次
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ジャーナル オープンアクセス

1999 年 8 巻 1 号 p. 26-32

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抄録
分子遺伝学によるアプローチにより数多くの遺伝性神経変性疾患の責任遺伝子が同定され, 疾患の発症機構を分子レベルで解明しつつある.なかでもトリプレットリピート病は神経変性疾患に普遍的な発症機構であるとして注目を集めている.トリプレットリピート病は3塩基の繰り返し配列が伸長することにより発症する疾患である.なかでもCAGリピートの伸長による疾患では, CAGリピートがコードするポリグルタミンが細胞内で凝集体を形成し細胞障害をもたらすと考えられ, ポリグルタミンの凝集, あるいは毒性作用を緩和することにより治療法開発への道が開かれつつある.
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© 1999 日本脳神経外科コングレス

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