認知心理学研究
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原著
神経科学的説明と魂への信念: 日本の文化的視点からの検討
月元 敬, 桑原 知礼
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2025 年 22 巻 2 号 p. 105-113

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抄録

神経科学により多くの心理現象(例:道徳,主体性)の神経相関が明らかにされてきている.この台頭は,心身二元論や魂の存在に関する考え方に挑戦していると言える.Preston et al. (2013)は,心を機械論的に説明する神経科学的情報に接触すると,身体と魂のどちらを保存するかを問うジレンマ課題において,魂を保存する選択が減少する一方,神経科学で説明し切れない点が強調されると魂を保存する選択が高まることを示した.本研究は,他国と異なり独特な宗教性や信仰心を持つ日本でも,同様のパターンが見られるか検討することを目的とした.実験の結果,心について「魂というよりも脳の働きの影響が強い」と考える人が神経科学的情報に触れた場合に,身体を保存する選択を強める可能性があることが示された.また,当初,心身二元論尺度は1因子の想定だったが,本研究では,魂への信念に関する因子と,心を脳機能と捉える因子の2因子構造を取ったため,日本人の心の捉え方が欧米とは異なっている可能性が考えられる.

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© 2025 日本認知心理学会
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