認知心理学研究
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原著
サウンドロゴの反復呈示とメロディ親近性が商品評価に及ぼす効果
松田 憲楠見 孝山田 十永西 武雄
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2006 年 4 巻 1 号 p. 1-13

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抄録

本研究では,メロディ親近性とサウンドロゴの反復呈示が商品評価に及ぼす効果,サウンドロゴ接触から購買に至る因果関係,メロディに乗せることによるコピー文の記憶促進,の3点を検討した.実験1では大学生47名にメロディのみを聴覚呈示した結果,メロディ反復呈示による好意度の上昇は見られなかった.実験2では,大学生,大学院生55名にサウンドロゴを聴覚呈示し,コピー文再生課題,コピー文に含まれていた商品名に対する典型性,安心感,好意度,商品購買意図評定を行った.実験の結果,第1に,メロディ親近性とサウンドロゴ反復呈示によって安心感,好意度,購買意図評定値が上昇した.第2に,サウンドロゴ反復呈示とメロディ親近性によって喚起された商品名への安心感が,商品名への好意度,商品購買意図に介在することが明らかとなった.第3に,メロディあり/なし群とも反復呈示によって再生成績が増加したが,親近性の高いメロディのほうが低いメロディよりも成績が良かった.

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© 2006 日本認知心理学会
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