認知心理学研究
Online ISSN : 2185-0321
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原著
The role of the central executive in the storage of visually-constructed images
Tadamasa NARIMOTO
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2011 年 8 巻 2 号 p. 99-108

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抄録
本研究は,心的に構築した視覚的イメージの貯蔵に実行系資源が必要であるのか否かを検討した.実験1では,視覚的イメージに対するリハーサル維持が困難な事態において,その記憶痕跡の貯蔵可能時間がどのくらいであるのかを検討した.保持時間を1秒,6秒,11秒として実験を行ったところ,11秒条件の記憶成績のみが有意に低い結果であった.この保持時間を利用して,実験2では,イメージ課題(心的に構築した視覚パターンの貯蔵)と知覚課題(知覚した視覚パターンの貯蔵)における記憶成績を比較検討した.両課題の難度は予め統制されていた.実験参加者は,保持期間に言語情報の保持に干渉する構音抑制課題もしくは実行系資源を必要とするRNG課題を行った.その結果,両記憶課題の遂行に対する構音抑制の干渉効果は認められなかった.他方,知覚課題と比較して,イメージ課題の遂行がRNG課題により強い干渉を受けることが示された.これは,構築された視覚的イメージの保持が実行系資源を必要とする機能であることを示している.
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© 2011 The Japanese Society for Cognitive Psychology
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