日本大腸肛門病学会雑誌
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肛門手術後遺症の病態と治療
佐々木 茂雄
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1983 年 36 巻 6 号 p. 584-590

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抄録

肛門手術後遺症としては,肛門狭窄症,術後失禁症,下着の汚れ(soilng),肛門刺激症状,などがあるが,これらは保存療法で大部分は消失または緩解するものであるが,年月が経ってもなお中等度以上の症状がある症例は,手術療法を行なうべきであろう.肛門狭窄症は,示指を挿入出来ない程度のものを手術適応とし,肛門管の切開拡大,瘢痕切除縫合,およびSSGの併用により治癒する.術後失禁症の手術療法については,本号に手術後の変形と機能不全の章があるので参照されたい.下着の汚れ,肛門刺激症状に対して手術療法を行う事は少いが,瘢痕の切除縫合を行う.

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