材料と環境
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速報論文特集-材料と環境2011
高吸水性ポリマーと腐食抑制剤を用いた自己修復性防食コーティング
矢吹 彰広田邊 翔太
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2011 年 60 巻 10 号 p. 438-440

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抄録
高吸水性ポリマーと腐食抑制剤を混合したコーティングを鋼板に行い,腐食抑制挙動について検討を行った.試験片に欠陥を付与した後に,35℃の0.5 wt% NaCl水溶液中で電気化学インピーダンス測定によりスクラッチ試験片の分極抵抗の測定を行った.高吸水性ポリマー,硝酸カルシウム,ビニルエステル樹脂を混合したコーティングは2段階で分極抵抗が上昇し,自己修復性を示した.試験片の欠陥部において粒子状の皮膜が確認された.分極測定の結果,浸漬初期に高吸水性ポリマーの作用でカソード反応が抑制され,その後硝酸カルシウムの作用でアノード反応が抑制することが確認された.
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© 2011 公益社団法人 腐食防食学会
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