Zairyo-to-Kankyo
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論文
BaO2-BaO中におけるSS400およびSUS304鋼の高温腐食挙動
本間 朗佐藤 芳幸原 基
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2012 年 61 巻 11 号 p. 443-449

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抄録

BaO2塩中におけるSS400鋼およびSUS304鋼の高温腐食挙動が質量減量の測定および腐食形態の観察,腐食生成物の分析により調べられた.固体BaO2は723 Kで溶融し,1073 K以上の高温域で酸素ガスと固相のBaOに解離することから,このような環境変化に伴う腐食挙動の変化がとくに注目された.973 K以下の溶融BaO2中おいて,SS400鋼は内層スケールとしてFeOおよびFe3O4から成る酸化物スケールを生成した.一方,同じ環境でSUS304鋼は主にBaFe2O4から成る厚いスケールを生成した.溶融BaO2中では,SUS304鋼は773 Kで腐食減量の極大値を示した.この温度でのSUS304鋼の腐食減量はSS400鋼よりも約9倍大きかった.1073 K以上の固相BaO中では,SS400鋼の腐食速度は温度の上昇と共に著しく増加した.この場合,この鋼はFeOおよびFe3O4から成る内層スケールとBaOとBaFe2O4から成る外層スケールを生成した.一方,この環境でのSUS304鋼の腐食速度はSS400鋼に比べ大きく低下した.このときこの鋼は,内層スケールとしてCr2O3・FeOから成るスケールを含む,薄いスケールを生成した.

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© 2012 公益社団法人 腐食防食学会
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