日本教科教育学会誌
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数学的問題解決における方略的能力に関する研究(IV) : ストラテジー活用能力と文章題解決能力との関連
清水 紀宏
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1996 年 19 巻 2 号 p. 87-95

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抄録

本稿の目的は,筆者が構築したストラテジー活用能力の点数化の枠組みに基づき,ストラテジー活用能力と文章題解決能力との関連を検討することである。そのために,ストラテジーの指導を受けていない小学校第6学年の児童131名を対象として,6種類のストラテジー活用能力と文章題解決能力についての調査を実施し,分析を行った。その主要な結果として,以下の諸点が挙げられる。(1)文章題解決能力の上位群と他の群との間に,計画に関わるストラテジーの総合的な活用能力に有意差が認められた。(2)文章題解決能力の上位群と他の群との間に,計画に関わるストラテジーの活用能力に有意差が認められた。(3)計画に関わるストラテジーの活用能力のグループ間の差異を特徴づけるものは,活用されたストラテジーの「質」や「正確さ」であった。

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© 1996 日本教科教育学会
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