日本教科教育学会誌
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体育授業に対する生徒の価値態度の構成要因およびその構成因子の性差の検討
大杉 貴康出村 慎一藤谷 かおる山下 秋二宗倉 啓南 雅樹北林 保
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2008 年 31 巻 2 号 p. 29-38

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抄録
本研究の目的は,体育授業に対する生徒の価値態度の構成要因について,因子構造,因子間の関連性,および性差の観点から検討することであった。調査項目は,内容妥当性および理論的妥当性により有効と判断された6要因50項目を設定した。中学校・高等学校生徒1,866名を対象に調査し,データの検証を行い生徒1,444 (約77.4%)名の有効な回答を得た。その結果,生徒の価値態度の構成要因の因子構造は「仲間(チームワーク)」因子を加えた7因子(「意欲」,「楽しさ」,「仲間(チームワーク)」,「まもる」,「学ぶ(わかる)」,「協力」,「できる」)から構成されていた。また,抽出および解釈された因子相互に,有意な関連性が多く認められた。さらに。「意欲」,「楽しさ」,「仲間(チームワーク)」,「まもる」,および「協力」因子で性差が認められ,男子は女子よりも「意欲」および「楽しさ」因子を,女子は男子よりも「仲間(チームワーク)」。「まもる」および「協力」因子を体育授業で重要視していると推察された。
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© 2008 日本教科教育学会
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