本研究の目的は,説明文の構成要素であるテクストの「つながり」に着目し,EFL (English as a Foreign Language)学習者のテクストの内容理解に影響を与えると想定される「接続語(connectives)」を用いた指導の効果を検証することである。調査対象者である高等専門学校2年生59名を「実験群」と「統制群」に分けて教育的介入を行った。指導に際しては,文と文の命題関係を理解させるために,4種類の接続語を用いたタスクを学習者に与え,接続語の機能について指導を行った。事前・事後読解テストを実施し,その結果を実験群と統制群で比較検討した。結果として,全体としては大きな指導効果は見られなかった。しかし接続語を用いたテスト,接続語を用いていない結びつきの項目のテストにおいて,実験群下位において事前・事後テスト結果に有意差が認められた。