日本教科教育学会誌
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CEFR-J A2レベルの自由英作文のルーブリックに関する研究
平林 健治
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2016 年 39 巻 2 号 p. 61-70

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抄録
本研究では日本人の一般的な高校生の英語力に相当するCEFR-J A2レベルの学習者によって記述された自由英作文の評価および採点基準となるルーブリックの作成を試みた。このルーブリックは平林(2015a)によって実証されたCEFR-J A2レベルの自由英作文の言語的特徴である総語数,リーダビリティの指標のColeman-Liau Index(CLI),Error-free T-unit 平均語数(EFT平均語数)の3つの説明変数を利用した。このルーブリックでは,評価の観点は,総語数を「情報性の豊かさ」とし,CLI を「語彙や文体の難易度」,EFT 平均語数を「エラーが少なく熟達した英文」とした。平林(2015a)で分析の対象とした106個の自由英作文テクストに対する全体的評価とこのルーブリックを基に採点した評価の間には正の高い相関関係がみられ,ルーブリックによる評価の妥当性も明らかにした。
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© 2016 日本教科教育学会
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