日本教科教育学会誌
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独立以前のバングラデシュにおける科学教育の発達 : 1854年から1902年まで
ミァ ゴラム ラスール
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1980 年 5 巻 4 号 p. 201-210

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抄録

本研究の目的は,バングラデシュにおける科学教育の発達を歴史的に考察することである。独立以前のバングラデシュにおける科学教育は,歴史的に2つの時期に区分することができる。(1)分割以前のインドの一地方で,ベンガル地方と呼ばれていたイギリスの植民地時代の科学教育(1854年〜1947年)(2)独立以前の東パキスタン時代の科学教育(1947年〜1971年)本研究は,(1)の時期の科学教育を取り上げ,この時期を更に2つの時期:(1)1854年〜1902年(暗黒期),(2)1902年〜1947年(黎明期)に区分し,本研究では特に(1)について考察した。バングラデシュにおける近代的教育は,1854年のWood's: EducationDespatchにより始まり,これに基づいて,公教育省やカルカッタ大学が設立されたが,この時期において,大学は本来的な教育的機能を果たさず,初等・中等教育段階においても科学教育は実践されなかった。

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© 1980 日本教科教育学会
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