抄録
沖縄県石垣島内の3河川 (宮良川、名蔵川、吹通川) 河口域において、表層堆積物中のカドミウム含量に関する予備的調査を行った。堆積物試料は、径0.25mm以下のものについて酸による高温・高圧分解を行い、カドミウムおよびリンを定量した。その結果、堆積物試料中でのカドミウムおよびリンは宮良川からの試料が高濃度を示し、畑地等の陸域からの供給が示唆された。また、宮良川河口の巻貝類中のカドミウム濃度も比較的高く、このことは定性的な解釈に留まるが、高濃度のカドミウムを含む土壌を体内へ取り込むことに起因するものと考えられる。