遺伝子の変異により極短穂性を示す品種系統の効率的な種子生産方法の確立のため,一穂籾乾物重に影響を及ぼす極短穂品種系統に共通した要因を明らかにすることを目的とした.早晩性が異なり極短穂性を示す64品種系統を用いた延べ125試験区の栽培を2015~2018年に西日本農業研究センター内の圃場において6月上旬移植,栽植密度18.5株m–2,窒素施用量15 g m–2の条件で行った.また,極短穂性を示し早晩性が異なる「中国飼224号」,「中国飼225号」,「つきすずか」および「つきことか」の4品種系統を2018年5月20日,6月25日,7月20日移植の3作期を設け,栽植密度18.5株m–2,窒素施用量12 g m–2の条件で栽培した.出穂期,到穂日数,籾乾物重,穂数および一穂籾乾物重を調査した.その結果,極短穂性品種系統の籾乾物重には,穂数よりも一穂籾乾物重が大きく寄与することが確認された.また,いずれの試験においても到穂日数が80日以下となる品種系統や移植時期では,到穂日数と一穂籾乾物重との間に高い負の相関がみられ,到穂日数が短くなるに従い一穂籾乾物重は増加した.