日本作物学会紀事
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データ処理機能を有するガス交換測定システムの開発及びイネ, キャッサバ葉を用いた 2, 3 の測定例
神田 昭夫今井 勝守谷 孝志半田 繁寺島 貞二郎
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1984 年 53 巻 4 号 p. 472-478

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抄録
高性能のガス交換測定システムを作成した. 本システムはパーソナルコンピュータによる大量のデータ処理が可能で, 移動も容易であるので, 実験室内や野外における作物の生理・生態研究に役立つものと期待される. その第一段階として, イネ及びキャッサバ葉の CO2 吸収速度及び蒸散速度に対する風速並びに湿度の影響を調べた. 風速を毎秒0.77mから1.70mヘ高めたところ, イネ及びキャッサバの CO2 吸収は各々6, 7%増加し, 蒸散は70, 22%増加した. 従って水利用効率(P/T比)は風速が高まるにつれて低下した. 一方, 相対湿度を32%から83%ヘ高めたところ, イネ及びキャッサバの CO2 吸収は各々9, 8%増加したが, 蒸散は59, 43%減少した. この場合, 気孔コンダクタンスは蒸散速度と負の関係にあり, 水利用効率は高まった. また, 野外における気温・湿度の変化に対するシステムの追従能力を試験した結果, これらの変化に十分対応できることが分った.
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