日本作物学会紀事
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栽培稲及び野生稲の形態形成誘導カルスからの植物体再生
ビリシベ エビアマドンアンディ谷口 武前田 英三
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1990 年 59 巻 3 号 p. 557-565

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抄録

アジア稲 (Oryza sativa L.) 5品種, アフリカ稲 (Oryza glaberrima Steud.) 1品種と野生稲 (Oryza perennis Moench, Oryza latifolia Desv.) 2種の成熟種子を2, 4-Dを含むMS培地で培養したところ, 胚盤が急激に生長し形態形成誘導カルスを形成した。ショ糖濃度の変化は, カルスの生長と再分化に影響を与えた。カルス誘導培地での高いショ糖濃度はカルス形成と, それに引き続く器官形成を助長した。アジア稲, アフリカ稲及び野生稲がら形成されたカルスから幼植物が発生した。形態観察によると, 再分化は器官形成を経て生じることが明らかになった。再分化に関する種間差異についても考察を行った。

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