日本色彩学会誌
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日本色彩学会第50回全国大会[東京]ʼ19 発表論文集
ローカルアイデンティティカラー開発手法 構築のための実践的研究" -鹿児島県を事例として-
牧野 暁世
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2019 年 43 巻 3+ 号 p. 55-

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抄録

地域ブランディングに資するための色彩計画手法の構築を目的とし,全国各地と同様に地方創生が喫緊の課題のひとつである鹿児島県を対象として実践的に検討した.地域ブランディングで活用する地域資源を由来とした色彩を「ローカルアイデンティティカラー(Local Identity color:LIカラー)」と命名し,その特徴として「意味付与型」,「地域らしい色」,「ユーザビリティ」,「地域協働」を備えるものと設定した.地域資源を選定し,対象の性質に応じて,機械測色,視感測色印象調査のいずれかの方法を用い,マンセル値を算出した.これまでに収録した色彩の総称を「かごんまの色」と命名し,地域の方々の投票協力を得て,138色の「かごんまの色」の順位を明らかにした.今後は地域の方々から「かごんまの色」について様々な意見をいただき,それを踏まえて愛着や誇りを持って活用してもらえるようなカラーガイドの策定を進めていく.これらをまとめた際,地域の方々から評価を受けて改善につなげたい.

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© 2019 一般社団法人 日本色彩学会
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