2020 年 44 巻 3+ 号 p. 76-
現代社会においてPCやスマホなどのデジタル機器は必須であり,メディアやインタフェースとしての視覚・色彩情報は重要である.本研究では変調伝達関数(Modulation Transfer Function, MTF)計測によるデジタルカメラの空間解像特性を色彩次元に拡張し,色彩画像の入力機器であるデジタルカメラの空間解像特性の評価手法を開発する.
本研究は現在MTFを計測する最も一般的な方法であるエッジ法を用いた.非常にシャープな色のエッジを有する画像を入力画像としたときの出力画像を解析することで,イメージングシステムのEdge Spread Function, ESFを取得することができる.このESFを微分することでLSFが得られ,さらにLSFを1次元フーリエ変換することでMTFが得られる.
本研究では,デジタルカメラを同一条件に設定し,ピントが合っている状態とピンボケの状態で,さまざまなエッジ刺激を撮影し,それぞれに対してR,G,BチャネルのMTFを求める.