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良質米コシヒカリの生育量に応じた追肥法とその診断基準の策定のため一連の試験を実施している。本報では生育量が異なる場合の、窒素吸収量と食味に影響する玄米中窒素濃度との関係を明らかにするとともに、緩効性肥料入り一発穂肥の特徴を検討した。試験は1990〜93年に栃木農試水田(厚層多腐植質多湿黒ボク土)において、5月上旬に稚苗を移植したコシヒカリを用いて行なった。基肥窒素量(1、3、5kg/10a)、追肥量(2、3、4kg/10a)及び追肥の種類(NK化成、一発穂肥(緩効性窒素肥料半量含む))を変えて稲体の窒素吸収量と玄米中窒素濃度との関係を検討した。