臨床化学
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酵素サイクリング法による血中乳酸およびピルビン酸の高感度微量測定
榊原 香奈子馬渕 浩二岡島 嘉信仁科 甫啓
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2000 年 29 巻 2 号 p. 69-73

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抄録
血中乳酸を乳酸オキシダーゼ (LOX) および乳酸デヒドロゲナーゼ (LD) を用いた酵素サイクリングによってNADHの減少を測定し, 乳酸とピルビン酸の総量和を求める高感度測定方法を設定した。この方法によって, 1テスト当たりの必要血清量は0.16μlに相当する。これは基準範囲付近 (1mmol/l) の検体では, 1測定セル中には0.16nmolの濃度となり, そのときの感度である吸光度の変化は0.0045/minであった。検量線は20mmol/lまで直線性を示した。同時再現性および, 日差再現性はそれぞれ, CV1.6~2.3%, 3.0~5.9%であった。LOX-POD-TOOS比色法との相関では相関係数は0-987と高いものが得られた。なお, 従来のLOX-POD-TOOS比色法では乳酸の単独測定に対して, 本法では乳酸とピルビン酸の総量和であるので, 回帰係数は1.06となった。また, 自転車エルゴメーターによる定量的な負荷量運動をかけた実験では本法で測定したところ, 運動負荷1時間後の乳酸値は負荷量が多いほど高いことを認めた。
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