日本交通科学学会誌
Online ISSN : 2433-4545
Print ISSN : 2188-3874
車依存社会における脳損傷者への自動車運転再開支援
佐藤 万美子 小林 康孝一杉 正仁
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2023 年 23 巻 1 号 p. 3-10

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抄録
脳損傷者の自動車運転再開・中止の判断においては、身体所見や神経心理学的検査などの能力面の評価ならびに結果を基に「総合的判断」を行い、必要に応じて運転シミュレーター、実車を含めた包括的な運転評価が求められている。「総合的判断」とは、脳損傷者の全体像を把握するということであり、国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)を用いた分析が有用である。われわれは、福井県内での多施設共同アンケート調査結果から、脳損傷後の運転再開の有無には社会的環境因子が有意に独立して関連する因子の一つであることを示した1)。とくに自動車運転への依存度が高い地域においては、運転能力にかかわらず、必要に迫られて運転を再開している現状があるといえる。したがって、運転支援を行う際には地域の公共交通環境や代替運転者の有無などの社会的環境の影響を視野に入れた支援が重要である。
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© 2023 一般社団法人 日本交通科学学会
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