抄録
視覚障がい歩行者の交通事故の未然防止に資するために、14 件の事故事例を分析した。14 件すべての事故において車両運転者の周囲未確認が認められ、しかも、事故後、車両から降りてくることもなく走り去る場合が少なくなかった。事故時の歩行者と車両の動線は交差している場合がほとんどで、車両の側面と接触していた。車両運転者における交通ルールの順守と社会人としてのマナーの徹底が指摘されるが、このようなソフト対策に加えて、車両の動静を表す音声案内や車両運転者に視覚障がい歩行者の存在を知らせる光信号などのハード面からのアプローチも検討される必要がある。