日本交通科学学会誌
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Print ISSN : 2188-3874
妊婦に対し高速道路および一般道路運転時の胎児心拍数モニタリングの評価を行った1 事例
大江 良子 村上 姫菜荒木 理子立岡 弓子一杉 正仁
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2024 年 23 巻 2 号 p. 27-32

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抄録
女性は妊娠中も自動車運転を行う機会が増加している。妊娠経過に異常を認めない妊婦(妊娠33 週)を対象に、高速道路および一般道路の自動車運転時に胎児心拍数モニタリングを行い、胎内環境に与える影響について検証した。モバイル分娩監視装置iCTG を用いて遠隔的にモニタリングを行い、胎児心拍および子宮収縮状態を観察した。車内にドライブレコーダーを設置し、走行状況と併せて観察した。  その結果、高速道路運転時の胎児心拍数基線は正常範囲内であるが、基線の上限は頻脈への移行波形となり、一過性頻脈の回数は大幅に増加した。基線細変動は、一般道路では中等度で経過したのに対し、高速道路ではその上昇幅と胎動が増加する傾向を認めた。  妊婦が高速道路を運転することで、緊張によるさまざまな精神的因子が関連し、胎児心拍数増加という自律神経の興奮状態を招いていることが推察された。妊婦の高速道路走行の安全性について、さらなる検証の必要性が示唆された。
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© 2024 一般社団法人 日本交通科学学会
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