日本歯科医学教育学会雑誌
Online ISSN : 2433-1651
Print ISSN : 0914-5133
研究報告
歯科医学関連教育機関における自己理解・自己管理に関する学生自己評価の変化―ポートフォリオと学修成果に関する自己評価の特徴について―
大倉 義文黒木 まどか古野 みはる前田 豊美力丸 哲也栢 豪洋
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2017 年 33 巻 2 号 p. 93-105

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抄録

抄録 学生が自身に関する学修成果物を収集していくポートフォリオは, それらを用いて学修到達度を自己評価し, 次に取り組むべき課題を見つけ, 大学生活の中でステップアップを図りながらキャリア形成を支援していく教育ツールである. 今回, 経年的なポートフォリオの取組の中で, 「自己理解・自己管理」 やキャリア形成に関する教育効果や 「自己理解・自己管理能力」 に関連する汎用的能力の自己評価の特徴を明らかにすることを目的に, 歯科衛生学科卒業予定者 (3年次) を対象に平成26年度と27年度の卒業前に質問紙調査を実施し, 得られた学生自己評価データの経年的な変化を分析・検討した.

 自己理解・自己管理やキャリア形成において, 「『自己管理』の重要性を再認識することができた」 「大学生活の目的意識が高まった」 に関する肯定的回答は, 平成27年度に6割程度に増加し, 平成26年度と比べ有意に増加していた (それぞれ, p<0.05). また, 平成27年度の自己管理能力に関連する汎用的能力は, すべての能力において平成26年度と比べて肯定的回答比率が増加していた.

 学修の自己理解・自己管理を高める手段であるポートフォリオの実施を通して, 在学中のキャリア形成が促進されるとともに, ポートフォリオの改善に伴い自己管理能力に関連する汎用的能力が向上する可能性が示唆された.

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© 2017 日本歯科医学教育学会
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