日本歯科医学教育学会雑誌
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研究報告
愛知学院大学における歯学部・薬学部5年生対象合同IPE―3年間の実施報告―
友田 篤臣鈴木 一吉冨士谷 盛興武部 純本田 雅規
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2020 年 36 巻 2 号 p. 81-92

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抄録

抄録 愛知学院大学歯学部では, 2016, 2017, 2018年度の3年間にわたり, 歯学部と薬学部の5年生を対象に合同IPE 「Interprofessional Education (多職種連携教育) 」 を実施している. そこで, 3年間の実施概要と学生に対するアンケート結果について報告する.

 本IPEは, 両学部生をランダムに少人数グループに分けたPBL形式で行った. 参加人数は, 2016年度 : 歯学部110名, 薬学部121名 (計231名), 2017年度 : 歯学部90名, 薬学部140名 (計230名), 2018年度 : 歯学部99名, 薬学部136名 (計235名) であった. 講義時間については, 2016年度は90分間であったが, 学生の希望に応じ, 2017年度からは120分間に変更した. IPEの内容としては, 事前に模擬患者に関する情報を各学部生に配布し, 当日は患者の問題点抽出, 職種間の質問・依頼事項の発表, 職種間の情報共有について, 合計3回のセクションに分けて討議する構成とした. 討議後, グループごとにディスカッションシートを作成させ, 無作為に抽出した数グループが全体発表を行った.

 アンケート結果より, 各年度ともに 「今回のIPEは有意義であったか」 の問いで7割を超える歯学部生が 「たいへん有意義」 「有意義」 であったと返答があり, 本学IPEが学生にとって有効であることが示唆された.

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