抄録 歯学教育や臨床研修歯科医を対象とした教育評価に関する報告は過去にも存在するが,歯科技工士の教育評価に関するものは少ない.本研究では,歯科技工士学校における小児歯科技工学教育の向上を目的として,学生を対象に講義評価をアンケート形式で実施した.アンケート調査は5年間にわたって実施し,茨城歯科専門学校歯科技工士科に在籍した2年次生43名の学生から回答を得た.アンケート結果から講義内容ごとに理解度の差があることがわかった.また,小児歯科技工学の講義に対する興味関心の有無や講義進行についての意見要望も把握することができた.学生の興味関心を得る小児歯科技工学の講義を展開するためには,これまで以上に臨床と結び付けた講義へと改善する必要性が示唆された.このような教育方法を実現するには,教育を目的とした物的資源と視覚素材の確保という課題が本調査により顕在化された.今後も,学生による客観的な講義評価を継続しその結果を講義にフィードバックしていくことが,良質な講義の提供と講義の質の向上につながると考えられた.