2026 年 42 巻 2 号 p. 29-36
抄録 アクティブラーニングは,一方的な講義を聞くだけではなく,能動的な学習活動を行うことで,より深い理解と応用能力の涵養につながるとされる.日本歯科大学新潟生命歯学部では,第3学年歯科症候学演習にTBL(Team-Based Learning)によるアクティブラーニングを取り入れている.今回,TBL実施後の学生アンケート結果を評価した.対象は,本学の2024年度第3学年(68名)とした.TBLの構成は,演習前の個別学習,iRAT(Individual Readiness Assurance Test),tRAT(Team Readiness Assurance Test),演習,事後学習,チーム評価である.実施課題は,歯性感染症,小児のう蝕,摂食嚥下障害,不正咬合などであった.TBL実施後に,学生へのアンケート調査を行った.調査項目は,①積極的に予習しましたか,②積極的にグループ学習しましたか,③公平にグループメンバーへのフィードバックをしましたか,④積極的に課題についての事後学習をしましたか,⑤歯科症候学演習は有意義でしたか,⑥自由記述,とした.自由記述については,ワードクラウド分析を行った.アンケート調査の結果,項目②,③,⑤について,7割以上の学生が「はい」と回答していた.ワードクラウド分析の結果,「話し合う」「臨床」「出し合う」「学ぶ」のワードが頻出していた.本結果から,TBLはグループ学習の意義やコミュニケーションの重要性に気づき,コミュニケーション技能や学習へのモチベーションの向上につながったと評価できる.