中学生の歯肉炎は口腔保健行動や生活習慣と関連している.現在,わが国の歯肉炎は中学生頃より増加し,成人期になると歯周病有病者率が年齢とともに高くなっていることから,中学生の時期から歯周疾患に関する知識を深め,予防対策をとり成人期を迎えることが課題となっている.さらに,中学生は歯肉炎などの口腔内の状況,健康意識や生活習慣に性差が認められることから,中学生への健康教育は性差を考慮する必要がある.
現在中学校では口腔保健の教育ツールとして,手軽にできるリーフレット配布による健康教育が行われており,多くのリーフレットが発行,配布されている.そこで,本研究では歯肉炎に関するリーフレット配布を受けた中学生の男女間の口腔保健行動の違いを理解するために,歯肉炎に関するリーフレット配布を受けた中学生1年生の口腔保健行動を質問紙調査により調査し,男女間で比較した.
その結果,リーフレット配布を受けた後の口腔保健行動には男女間で異なる項目が認められた.リーフレット配布後も男子は女子と比較して口腔清掃習慣や口腔保健に対する意識が低く,口腔保健に関わる生活習慣が乱れやすいことから,中学生に対する口腔保健教育は性別を考慮して行う必要があると考えられる.