口腔衛生学会雑誌
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歯の微量金属に関する研究
第1報 原子吸光分析による歯の微量金属 (Pb, Cu, Cd, Zn) の定量法について
金子 芳洋
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1971 年 21 巻 3 号 p. 227-240

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抄録
歯の微量金属については, その量, 代謝, 生理学的意義, 衛生学的意義などほとんど確立されていない。従来の分析法はその操作が比較的煩雑で, しかも精度, 干渉等に問題があり, 硬組織についての確実な定量法が確立されていなかったことがその原因の一つと考えられる。近年, 原子吸光分析法が開発され, 生体試料中の微量金属定量に盛んに応用されつつあるが, 歯についての研究報告は極めて少ない。そこで歯の微量金属中, 衛生学的に意義の深いPb, Cu, Cd, Znの定量に原子吸光分光分析法を応用することを試み, 次の如き結論を得た。 (1) 試料前処理法としては乾性灰化法を採用した。 (2) 個々の歯についてPb, Cu, Cd, Znを同時に測定することができた。 (3) Znは比較的大量に存在するので, 歯の灰化物溶解液を直接測定することができた。 (4) Pb, Cu, Cdについては濃縮増感手段が必要であり, APDC-MIBK抽出法によりpH3.5で同時抽出し, それぞれについて測定することができた。 (5) Pb, Cu, Cdの標準液は合成標準溶液とし, 試料同様に同時抽出した。 (6) Caの干渉を検討したが, クエン酸の添加と, 標準溶液へのCaの添加により防止することができた。 (7) Caも歯の灰化物溶解液を稀釈して直接測定することができた。
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