2003 年 13 巻 2 号 p. 467-479
(1) 河川水中の農薬を分析するために, 固相抽出-液体クロマトグラフィー質量分析法により検討を行った。固相抽出材はポリアクリレート樹脂を選択した。液体クロマトグラフィー分離についてはシュミレーションソフトにより分離の最適化をおこなった。LC分離カラムについては水系100%からでも保持時間の再現性のよいカラムを選択できた。質量分析については, 感度に最も敏感なコーン電圧を最適化できた。
(2) これらの分析法を実際の北海道の河川水に応用して, 環境水中の農薬の明確な季節変動を観測できた。
除草剤は殺菌剤や殺虫剤に比較して高濃度で検出される場合が多かった。