2015 年 71 巻 3 号 p. I_55-I_63
積雪寒冷地では,CO2排出量の削減を目的とした中温化舗装技術の適用可能な時期が明確ではなく,品質管理手法についても確立されていない.そこで,寒冷期におけるCO2排出量の削減を目的して,中温化舗装技術を用い混合温度を低減した舗装の試験施工を行い,適用可能な条件を評価した.その結果,寒冷期に混合温度を低減した使用方法では,運搬時,敷均し時,転圧時の温度低下による締固め度の低下が見られ,このような使用方法は適さないことを明らかにした.さらに,寒冷期施工においては中温化舗装技術の低温下における施工性改善および品質低下防止効果の特長を生かし,温度低減を行わない使用方法で品質の向上が図られることを確認した.