アルカリ触媒分解法 (BCD法) を土壌に適用する場合, 土壌からのPCBの一部分解及び脱着という土壌処理工程と, 脱着・回収された液状PCBの脱塩素処理工程という2段階の工程が必要となる。本研究では, パイロットスケールの移動型連続式実験装置を用い, 土壌処理工程におけるBCD法の特性を確認した。
PCB含有量32~72mg/kgの供試土壌について, 処理後土壌のPCB含有量は1mg/kg以下, 除去率99.5~99.98%が得られ, PCB汚染土壌のBCD法による連続処理が可能であることがわかった。供試土壌中のPCBは一部が脱塩素化されつつ脱着され, 大部分が凝縮液として回収された。排ガス中のPCBはミスト状が多く, コンパクトなエジェクタで回収できた。又, ダイオキシン類の生成は認められなかった。