日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌
Online ISSN : 2189-7085
Print ISSN : 1882-0123
症例
美容器具によるアレルギー性接触皮膚炎
~感作物質をゴム加硫促進剤ジエチルチオウレアの分解産物エチルイソチオシアネートと考えた1例~
飯島 茂子小城 一見高山 典子石井 恭子佐々木 和実
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2016 年 10 巻 5 号 p. 562-568

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抄録

 34歳女。美容器具「サウナマスク」を顔面に夜1時間装着した翌日より, 装着した部位に一致して落屑を伴う浸潤性紅斑が出現した。種々のパッチテストのなかで, サウナマスクas is, クロロプレンゴム製の中生地を半分に裂いたもので陽性となった。サウナマスクの使用を中止して治療をしたところ順調に回復したが, 汗をかいた後などに再燃を繰り返した。サウナマスクの成分分析で検出された化学物質のうち, チオウレア系加硫促進剤であるジエチルチオウレアでパッチテストが陽性となった。さらにその分解産物エチルイソチオシアネートでも陽性であった。文献的にジエチルチオウレアは非感作性物質, エチルイソチオシアネートが極強度感作性物質であることから, 原因物質はジエチルチオウレア, 感作物質はその体温での分解産物エチルイソチオシアネートと推測した。自験例は感作物質まで追究した初めての報告である。

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© 2016 一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
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