安全工学
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総説
安全文化醸成とリスクマネジメント
柴田 高広
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2008 年 47 巻 2 号 p. 71-76

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抄録

安全を最優先する組織の行動様式の土壌となるものを安全文化と呼ぶ.近年発生した事故や不祥事については,安全文化のレベルまで掘り下げて原因分析が行われるようになってきたが,これは,社会の高度技術化や相互依存化によるリスク構造の複雑化と,リスク低減に対する社会的要求の高度化によって,機器設備やマネジメントシステムの信頼性向上だけではなく組織文化や組織風土等の人間・組織のより本質的な部分にまで管理対象の範囲が拡大してきた結果と理解できる.安全文化とは組織自体のさまざまな経験と組織成員の価値観や行動パターンの変化に伴って形成されてゆくものである.これらは組織成員の心理面に大きく依存しているものであるため,安全文化の醸成は組織および組織成員が主体的に取り組んでゆくことによって初めて効果が現れる.こうした取組みは組織的安全マネジメントの一部としてとらえることができるが,仮にこれを規制による監査や検査で行おうとしても逆に問題を潜行化させる可能性がある.本稿では,組織の安全文化という概念を関連項目との関係性の中で整理し,安全文化醸成のための手法,およびその要点について紹介する.

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© 2008 特定非営利活動法人 安全工学会
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