日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌
Online ISSN : 2189-7085
Print ISSN : 1882-0123
研究
化粧品パッチテスト2014年のまとめ
岩田 貴子矢上 晶子永井 晶代森田 雄介小林 束岩田 洋平松永 佳世子
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2017 年 11 巻 4 号 p. 300-309

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抄録

 2014年の当科における化粧品による接触皮膚炎および原因成分の動向を明らかにすることを目的とした。2014年に化粧品による接触皮膚炎の疑いで当科を受診した症例に対し, パッチテスト (以下PT) を施行した。PTは患者が持参した化粧品とJapanese standard allergens 2008および化粧品関連アレルゲンを貼布した。判定は72時間または1週間後にInternational Contact Dermatitis Research Group基準で+以上を陽性とした。63例にPTを施行し, 化粧品のPTが陽性で臨床的に関連性があると考えられた症例は22例で, 原因製品は25製品であった。2014年当科において化粧品による接触皮膚炎で最も多い原因製品は染毛剤であった。成分PTにて確認できたアレルゲンは5,5'-dipropylbiphenyl-2,2'-diolとbismuth oxychlorideであった。

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© 2017 一般社団法人 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
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