2016 年 23 巻 2 号 p. 398-401
目的:超音波検査を用いて関東圏のシニアリーグ野球チームにおける肘関節障害発生の現状を調査し検討すること.
対象および方法:シニアリーグ野球選手47名を対象とし,アンケート調査を34名,両側肘関節の超音波検査を45名,両側肘関節の単純X線検査を30名にそれぞれ施行し得た.
結果:アンケート調査の結果,過去の肘痛歴を持つ選手は9名(26.5%),調査時に肘痛を有する選手は9名(26.5%)であった.超音波検査では内側障害を42名(93.3%)に認め,単純X線検査では内側障害を30名(100%)に,肘頭障害を10名(33.3%)に認めた.いずれの検査でも上腕骨小頭障害は認めなかった.
結語:諸家の報告と比し肘関節障害を有する選手の割合が高かった.また,疼痛歴や愁訴のない選手にも画像上の異常が存在している現状が明らかとなった.各団体・各年代を通じて超音波を用いた検診体制の確立が必要である.