2017 年 24 巻 2 号 p. 12-14
2009年4月以降経皮鋼線固定術を施行した小児上腕骨顆上骨折77症例79肢(平均年齢6.2歳),Gartland分類2型56肢,3型23肢の治療成績を検討した.鋼線刺入部位が橈側2~3本のみ(R群)15肢,橈尺側各1本(RU群)41肢,橈側2本尺側1本(R2U群)23肢であった.6肢で,小切開を用いて術中尺骨神経を確認した.2肢で一過性の尺骨神経障害を認めたが,後遺症は残存しなかった.術直後/最終調査時のBaumann角は17度/20度で,矯正損失は見られなかった.可動域は屈曲133度,伸展9度で臨床成績は良好であった.Gartland分類3型の粉砕骨折や通顆骨折といった不安定な骨折型では,矯正損失を回避するために尺側刺入が有効で,慎重に行えば尺骨神経麻痺を回避できると考えた.