目的：上腕骨小頭離断性骨軟骨炎は若年の野球選手に発症することが多い．今回，われわれが行なった野球選手の上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する骨軟骨柱移植術のスポーツ復帰について検討したので報告する．
対象と方法：2010年以降に上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の診断で観血的治療を行った野球選手27例を対象とした．全例で大腿骨外側顆非荷重面から直径6.5mm以上の骨軟骨柱を1～2本採取し，腕橈関節内側の適合性を重視して移植した．
結果：27例中27例全例でスポーツ復帰を果たした．復帰期間は平均5.7か月，術前後の関節可動域，Kerlan-Jobe Orthopaedic Clinic score（以下, KJOC score），日本整形外科学会-日本肘関節学会 肘関節機能スコア③スポーツ（以下，JOA-JES score）は改善を示した．
考察：大きめの骨軟骨柱を使用した骨軟骨柱移植術の術後スポーツ復帰は良好であった．
