2018 年 25 巻 2 号 p. 66-69
Complex elbow instability(CEI)は骨性要素ならびに靱帯性要素の破綻を伴う難治性外傷とされる.今回われわれが加療を行ったCEI症例14例に対し検討した.症例の内訳はterrible triad injury 3例,鉤状突起骨折+外側側副靱帯断裂例3例,内側側副靱帯断裂+橈骨頸部骨折例2例,肘頭前方脱臼骨折2例,肘頭後方脱臼骨折4例であった.術後成績はJOA-JES scoreで平均93.1点と概ね良好であったが,鉤状突起骨折+外側側副靱帯断裂例1例で術後骨片の再転位がおこり再度脱臼したため腸骨を用いて鉤状突起の再建を行った例を認めた.CEI症例は複合損傷であるため解剖学的再建をめざし治療を行っているが,術後再脱臼し,鉤状突起再建を必要とした例があった.鉤状突起骨折内固定については十分な靱帯修復が得られない可能性があるならできるだけ解剖学的修復をめざすべきである.