2018 年 25 巻 2 号 p. 8-10
遠位端の関節面に及ぶT字の骨折線を認め上腕骨顆間T字骨折と診断し,Van Gorder法によるアプローチを用いて観血的整復固定術を施行した.術後2年の単純X線像では左右差,可動域制限を認めなかった.成人においてはolecranon osteotomyアプローチが一般的であるが,小児においてはtriceps-splittingアプローチが術後可動域改善に優れていると報告されている.小児上腕骨顆間T字骨折においてtriceps-splittingアプローチの中でも関節面を大きく展開できるVan Gorder法の有用性について検討した.