日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅲ. 外傷・外傷合併症
上腕三頭筋腱を用いた輪状靭帯再建術を施行した成人陳旧性モンテジア骨折の1例
日比野 直仁佐藤 亮祐寺井 智也濱 紳悟喜多 健一郎高橋 芳徳山崎 悠平辺見 達彦浜田 佳孝
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2020 年 27 巻 2 号 p. 143-147

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抄録
 陳旧性モンテジア骨折の 1 例に,矯正骨切り術および輪状靱帯再建を施行した症例を報告する. 39 歳の男性がバイク走行中に転倒し右肘関節を受傷した.近医を受診し,非転位性尺骨骨幹部骨折と診断され保存療法を開始した.以後,骨折部の転位と橈骨頭前方脱臼を認め,受傷後 8.5 カ月時,右モンテジア骨折の診断にて当院紹介となった.手術加療を選択し,輪状靭帯の再建を上腕三頭筋腱を用いた. 術後 1 年時,画像および臨床的に異常なく,消防士として現職復帰している.同一術野で採取可能な上腕三頭筋腱を用いた輪状靱帯の再建も有用と思われた.
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© 2020 日本肘関節学会
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