日本肘関節学会雑誌
Online ISSN : 2434-2262
Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ. スポーツ障害
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎に対する肋骨肋軟骨移植術後,移植片生着が不良であった2例の検討
高橋 秀古屋 貫治松久 孝行鈴木 昌小原 賢司磯崎 雄一大澤 一誉田鹿 佑太朗西中 直也
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2020 年 27 巻 2 号 p. 247-251

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抄録
【緒 言】上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の症例に対し肋骨肋軟骨移植術を施行後, 移植片生着が不良であった2例を経験したので,その要因について検討した.
【症 例】競技は2例とも野球で,単純X線像は岩瀬分類で遊離期巣内型1例,分離後期1例であった. 術後外固定期間は平均3.5週,術後投球開始時期は平均3ヵ月であった.再手術時所見は,2例とも移植片は生着しておらず,遊離体を摘出し骨髄刺激を行った.
【考 察】症例1は移植肋軟骨と肋骨部の結合が崩れて肋軟骨部が脱落し,症例2では移植肋骨部-母床骨間の生着が不良であった.移植片の良好な生着には術中の移植肋骨部-肋軟骨部の分離を避け,移植肋骨部が母床骨と癒合する必要がある.
【結 語】移植肋骨-母床骨間の癒合時期,移植肋軟骨-関節軟骨間の密着時期を考慮すると,本格的な投球開始時期は6か月を目安にすべきと考えられた.
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© 2020 日本肘関節学会
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